2022/11/22 20:33
今日は、イラン北西部アゼルバイジャン地方で織られるヴァルニと呼ばれるキリムをご紹介します。
私は、このヴァルニが好きなんですよね。メダリオンを囲む様に、隙間なく織り込まれたたくさんのモチーフ。鳥や猫や蛇や鹿や、ほんとうにたくさんの動物が織り込まれています。繰り返しやパターンが全くなく、ランダムに出て来るのに、全体としては何の違和感もなく溶け込んでいます。どうやって織っているんでしょうか。この不可思議な織物に何とも言えず惹かれてしまうのです。
センターとは正反対に、ボーダーは規則正しい幾何学模様。カッコいいですね。
この幾何学模様と動物達のコントラストがとても綺麗だと思います。
コーナー部分は、このコントラストが一段と強調されています。
キリムなので、寄って織りを楽しむのもいいですね。
ベースの白い部分はシルクで織られています。ウールとは違う艶感がわかりますでしょうか。触った感触もスベスベしていて、ウールとは全然違います。
ボーダー部分の織りも、綺麗ですね。
厚さはこんな感じ。キリムなので薄いです。
裏面も、とても綺麗です。
最後にもう一度全体像を。かなり白っぽく見えますが、写真ではシルクの白が強調されてしまっています。実物はもう少しクリーム色がかった色合いで落ち着いた感じです。トルコのキリムとは、全く違うアゼルバイジャン地方のヴァルニ。ソファーに掛けたり、アウトドアに持ち出したり、使い方はとても広いと思います。